• ミルコップちゃん絵描きうた・リターンズ

    いよいよ3月末ですね!

    「今年度の汚れ、今年度のうちに」ということで、自宅の机まわりをせっせとおそうじ。
    そこへわが家のミルティンくんことS志が、とことこやってきました。

     

    「ちょっと、だめでしょこんなんじゃあ!」

     

    わっ、すごい仏頂面。
    その手には、紙ゴミの山から見つけたであろうミルコップちゃんの絵。昔私が描いたものです。

    「ミルコップちゃんは、ここにマルがあるの! マルがないと、ちがうこになっちゃうでしょ!」

    あーなるほど。
    私が描いてあったミルコップちゃんは超テキトウ仕上げで、ミルククラウン部分がこうなっていたわけです。

    こうじゃなきゃダメと。

    「だめでしょママ、おとななのに」

    落ちこぼれに呆れるエリートのような表情でため息をつくS志。
    くっ。自分だって、昔ドヘタなミルコップちゃん描いてたくせに……。

     

    ちなみにこれが昨年7月にS志が描いたミルコップちゃんですよ。

    ええ、カビの生えたシメジじゃないんですよ。

     

    このころ「ミルコップちゃん絵描きうた」を考えて、S志と練習したんだっけ。
    そういえば、あれ以来ほとんどミルコップちゃん描いてない!
    今ならもうちょっと、上手に描けるかもしれないな。
    よーし。

     

    「じゃあ、S志もミルコップちゃん描いてみてよ」

    「あ〜、まあ、いいけど?」(まだエリート気取り)

     

    というわけで、
    ほぼ1年ぶりに、ミルコップちゃん絵描きうたリターンズ!

     

    「ママがいて〜 パパがいるから〜
    ぼくがいる〜♪」

    そうそう、こんな歌(歌というほどでもない)だったわ。
    S志も記憶がよみがえってきたようで、「あ、S志わかる!」と調子よく描き始めました。

    ※絵描きうたはこちらです

     

    「みんななかよく手をつなぎ、なわとびしてたら」
    「ちゃぽーん♪」
    「雨がふったら屋根つけて 穴があいたらなんか出た」
    「それでもぼくたち、ウフフフフ!」

    なかなか、楽しいぞ!

     

    できた〜。

    ……

     

    「手はないよね」
    「きょうはつけてみたの。おくちも『て』にしてみたの」
    (本日のきまぐれディナーを説明するシェフ的表情)
    「あ、そう……」

    「じゃ、もういっこかくね」

     

     

    「これはね、前むいてるときのおめめにしてみたの」

    ミルコップちゃんといえば横目ポジションだというのに……あっけなくッ。

     

     

    「じゃあ、おともだちもかくね!」

     

    楽しそうだけど、これはなんだ。

    キュウリ

     

    じゃなくて、

    「きょうはとくべつ、ミルコップちゃんをうえからかいてあげたの」

    (手にしているのはミルコップちゃんストラップです。ストラップひも部分が取れてます)

     

    ひとつ、わかりました!

    S志のなかで、ミルコップちゃんがミルコップたるべき部分というのは、
    あくまで

    これなんだ。

    そういえば、子どもの絵って、よく見ると必ず必須ルールみたいなものがひとつはある。
    女の子だったら、必ずドレスのすそにフリルついてるとか。
    背景ににこにこしたお日さま絶対いれるとか。
    S志のウルトラマン絵がことごとく三白眼なのも、
    あの黒目(本当は中の人ののぞき穴部)が、S志にとってウルトラマンの
    必須ピース。ミルコップちゃんのクラウンも同じなのですねえ。

     

    考えてみたら、1年前は、お手本をうつすだけでせいいっぱいでした。
    この奇怪なミルコップちゃんも、
    描きたいものを、描きたいように描けるようになった証なのかも。

    また親バカフィルターでうっかり目をくもらせていると、
    S志が今度はミルコップちゃんストラップを手に、スケッチブックに向かっています。
    絵描きうたからグレードアップして、スケッチを始めたようです。
    「よし……」と真剣なまなざしで描き描き。

     

    「できた……」

    ……

     

    この口、どう見ても間違えたよね……。

     

    S志はじっと自分の絵を見つめたまま、何かを考えていました。
    それまで、どんなアヴァンギャルドなミルコップを生んでも、クールなエリート顔を崩さなかったS志です。
    ここで「しっぱい(テヘッ)」をやることは、彼のプライドが許さなかった。
    S志は、そっと口を開きました。

     

    「これ、バナナだわ……」

     

    「ほら、おくちあけて、たべてるでしょう」

     

    母のシーンとした反応が心配になったのか、
    S志はさらにマジックを走らせました。

     

    「ほら、むしゃむしゃって、たべてるでしょう。バナナなの」

    ヒイ! 人食いピラニア!

     

    はあはあ。

    それにしても、
    同じ絵を描いてもらうというのは、いい成長の記録になると思いました。
    これからも、ミルコップちゃんでちょくちょく定点観測してみようかな。
    上手になるより、もっとキテレツなやつを描いてほしいような気も、ちょっとします。

     

    ミルコップちゃん、いやそうな顔してるみたい。

レシピ一覧
3月 モー子の桜色ミルクカフェ
2月 ミルコリー野のチーズdeショコラ
1月 ばあちゃんのぽかぽかミルク手当て
12月 サン太のミルククリスマス
11月 イモ子とクリ男のミルクキッチン
10月 ボンジョル野のミルクイタリアン
9月 マイクさんのミルクブランチ
8月 ケンちゃんの夏やすみるくアイス
7月 マサラ田さんの夏カレーセット
6月 コバヤシさんのミルク御膳
5月 陳さんのミルク中華
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