卒業式シーズンも終わりつつありますね。
例年だったらそろそろ桜のつぼみがふくらんで、空気も春めいた匂い(なんかありませんか、入学式のころの空気の匂いって!)がしてくるころな気がするのですが、今年は寒かったせいか、空気がまだ冬だなあ。
そうそう、先週のホワイトデーは、ぶじY美ちゃんもM里ちゃんも、とっても喜んでくれましたよ(Y美ちゃんのキャラメルはママが完食)。
わが家のミルティンくんことS志の保育園では、進級への準備がちゃくちゃくと。
このあいだ、1年間の身長と体重の記録カードをもらいました。
S志の身長が「100cm」ぴったりになったときは、「今なら1メートル尺に使えるわ」と感動したっけ。ついこの間のように思うのですが、考えてみたら2年も前の話でした。今や身長は115cm。驚愕〜。
※この幼児を用いた「生1メートル尺」は、床に横たえることで、新規購入する家具の大きさ検討などに使用可能
4月からは、いよいよ年長さんクラスです。
保育園に通いだした1歳のころは、年長さんになるとか想像もできなかったなあ。
しみじみしながら、保育園の帰り道。
となりを歩くS志の後頭部を見下ろしていて、ふと、ある衝動を感じて、こんな声をかけてみました。
「ねえ、ちょっと関係ない話してもいい」
なんてことないこのセリフですが、幼児相手にはちょっと背伸びしたオトナ会話。
いつもなら「ママお話があるんだけど、いい?」と子ども言葉で話しかけるところですが、むしょうに、大人同士みたいに話してみたくなったのでした。
S志はちょうど、「きょうさあ、きゅうしょくのちんげんさいおいしかったからきょうちんげんさいたべたい。ママちんげんさいつくれるよね」とさりげない無茶ぶりを口にしているところでしたが、
「おはなし? うん、いいけど」(ちんげんさい意外とあっさりあきらめた)
と振り返りました。おっ。オトナ会話成立!
じゃあもう少し、言ってみようかな。
「ママさあ、S志が大きくなったら、肩組んで歩きたいなー。こういうふうに」
と、肩組みをやってみましたが、まだ身長差40センチなので、私の腕はS志の肩に置くだけでせいいっぱいです。
「今は、ちっちゃいけど、ママより大きくなったとき、肩組もうね」
「………」
気が済んだ私が「チンゲンサイは無理だから今日はほうれん草にするよ」とまた歩き出すと、S志が、手に持っていたかばんをぎゅっと肩にかけて言いました。
「かんけいなくない!」
「ママ、S志もかたくめるよ! おおきくなったからかたくめる!」
ぐいっと私の腕をとって自分の肩まで引っぱりつつ、私の首にぶらがって、むりやり肩組みスタイルをキメてきた。
「ねっ! かんけいなくないね! S志だいじょうぶだったでしょ!」
すっごく、嬉しそうです。
私が「関係ない話してもいい?」って言ったのを、「“S志は小さいから”関係ない話」って思ったんですねえ。やっぱりまだまだ、子どもだな〜。
無理な姿勢で首プルプルしつつ、笑ってしまいました。
でも、同時にすごーく、ほっとした気持ちも。
ほんとうは、「ずっと、このまま小さいままでいてほしいな」っていつも思っています。私の背を越える日が楽しみな反面、S志のぽっこりおなかやモチっぽいほっぺたが、シュッとしてしまう日がさみしい。いっそちっちゃい見た目のまま、学生そして社会人になって、名刺交換とかしてもらってもかまわない(もはや妄想)。
多かれ少なかれ、これってお母さんたちは誰もが一度は思うことですね、きっと。
でも、そうか。
S志は今でもじゅうぶん、大きくなったつもりなんだな。
今が、一生懸命なんだな。
そんなことにも思い当たりつつ、無理な肩組みキープで帰宅。腰にきたわ。
いっぽう、S志も実はいろいろ考えていたようで。
(公約どおり)ほうれん草をフライパンで炒めていたら、「ママ、S志ね」といやにキリッとした顔でキッチンに入ってきました。
「S志ね、いっぱいおしっこして、いっぱいうんちして、いっぱいハナクソとって、がんばっておとなになるね!」
がんばりどころ違うぞ!