• こんにちは、M子です。

    ついに、ついに、卒園式。
    先日の火曜日、ぶじに迎えることができました。
    前回つくった、ミルクのお赤飯もぶじ食べましたよ〜。

    先週までは、「卒園式ってどんなかなあ」「しみじみするのかなあ」と思っていましたが、終わった直後の今、胸のなかに残るのは、「戦った感」であります。

     

    卒園式は、列席する大人にとって、あるものとの対峙でもありました。それは、

    「涙腺」

    です。

    私はぜんぜん涙もろくなくて、自分の卒業式でも、友だちが号泣するなか、校長先生の頭髪が気になってしまうほうでした。
    でも、保育園のイベントは違う。自分の子だから感動するわけじゃなくて、全然知らん子たちの合唱とかでも、泣いてしまう。子どものがんばりを見ると、大人の涙腺はゆるむしくみなのでしょうか。

    そういう意味で卒園式は、泣けるイベントの頂点です。
    涙腺にとって未知との遭遇。限界への挑戦。
    私だけでなく、ママ友さんたちの間でも、「どんだけ号泣するか想像つかない」「防水マスカラをこの日のために買うべきか悩む」「嗚咽でビデオの手ぶれ不安」などの声が続出していました。
    園の先生たちには「泣きすぎないためには、保護者の顔を見ない(見るとますます泣けるため)」という代々のコツが周知されたそうす。さすが涙腺バトルの猛者集団。

     

    そして当日。

    その最後の戦いが始まったのでありました。

     

    開会のことば


    卒業証書授与

    園長から卒業証書が渡され、担任のT先生がひとりずつ言葉をおくります。

    「A川S美ちゃん。S美ちゃんは、がんばりやさんで……うっ」

    T先生がしょっぱなからやられた!

    いっせいにハンカチで鼻をおさえる保護者席。

    「先生の涙」は涙腺ガス兵器だということがわかりました。すさまじい拡散力(もらい泣き)でした。「あ行」の1人目からどうなることかと思いましたが、さすが先生は3人目から持ち直しました。

     

    卒園児のうた「さよならぼくたちのほいくえん」

    前奏からわかってた。これで全軍が壊滅することはわかってた。
    子どもの合唱って本能的に泣けてしまうんですが、
    さらにこれを作詞した新沢としひこさんは、涙腺デストロイヤーの将軍レベルだと思います。今週、全国の保育園・幼稚園で彼にやられた大人たちは国民の何十パーセントか占めますね。ええ。

     

    在園児からの「送ることば」
    卒園児からの「お別れのことば」

    ここは平和でした〜。
    こういっちゃあ終わりなのですが、子どもたちが、先生に覚えさせられた言葉をたどたどしく言うコーナーなのです。その程度であれば、ほほえましく眺める程度におさえていられます。
    ホッとリカバリー。ふう〜。

     

    卒園児のうた「もうすぐりっぱな1年生」

    回復したばかりの保護者席は、一小節目からまた全員なぎ倒されました。

    なんすかこの歌。ケガしたり、風邪ひいたり、わがまま言ったりする子どもに困りながら、雨の日も風の日も送り迎えしたお母さん・お父さんを、ピンポイントで狙い撃ちしてくるおそろしい歌でした。
    今調べたらこれも新沢としひこさんです。としひこさんは将軍どころかスーパーサイヤ人のような気がします。

     

    保護者代表「思い出のことば」

    代表は、S志最愛のY美ちゃんの、ママです。
    味方に全滅させられるという危機的状況でしたが、私は生き抜くことができました! うまく読めるか練習していたY美ママに、スピーチ内容を事前に聞かされていたからです。はあはあ。はあはあ。良かった。これで卒業式も、終盤だ!

     

    職員のうた「旅立ちの日に」

    この歌、きっと今いちばん有名な卒業ソングではないでしょうか。

    1991年に、埼玉県秩父市立影森小学校の校長先生が作詞、同校の音楽の先生が作曲したもの。以前、はじめて聴いたときからすでに泣けました。思い出しただけで泣ける。今、歌詞をネットで見ただけでまた泣けた。

    これを子どもたちに歌われたら、涙腺がとけてなくなるのでは? と心配していましたが、先生たちが歌うと聞いて本当に安心しました。隣のN香ママとも、「子どもだったらヤバかったね」とヒソヒソ。

    1番、2番が平和に歌われていきました。
    やっぱり、なんていい歌詞なんだろう。いいメロディだなあ。
    卒園の子どもたちも、座ってゆれながら聞いています。

    最後にサビがきます。最高に感動するところです。
    サビへの間奏がクライマックスの極みに達したとき、おそろしいことが起こりました。

     

    サッと、子どもたちが立ち上がった。

    そして、みんな大きな口を開いた。まさか。

     


    いま わかれのとき
    飛び立とう
    じぶんしんじて

     

    き、奇襲ー!

     

    卒園児のうた「ビリーブ」

    もう、保護者席の戦闘力はゼロよ! やめて!

     

    全員のうた「ともだちっていいな」

    職員席の戦闘力もゼロになりました。

     

    閉会のことば

    このあとの退場でまた泣かされてダメ押し。


    卒園式って、子どもたち本人はケロっとしていて、大人たちが泣くものでした。

    卒業をさみしがるのも、お母さんお父さんのほう。
    保育園って、学校と違って、保護者も主役なのかもしれないなあ。
    忙しいときに限って会社に「熱出た」「ケガした」とお迎えコール。「早く早く!」とせかしちゃって自己嫌悪におそわれた玄関。「ママ」と泣く手を振り切って、うしろめたさでいっぱいの通勤路。お母さんたちも、がんばりました。

    もちろん、いちばんの主役は子ども。そして、先生ですね。

     

    今日、金曜日は、最後の登園日になります。
    でも本人は、

    「S志さー、いちねんせいになるのたのしみ〜」

    幼児はまだ、過ぎし日に思いを馳せない。
    明日からのことしか、考えてないんだなあ。

    「いちねんせいは、おやすみがあるんだよね〜。はるやすみ、なつやすみ、おしょうがつやすみ……」

    保育園はお休みないもんね(うちの園は三が日以外は基本的に預けられます)。しかしすまん、S志お前は、休みのときは学童保育に預けられるのだー! ううっ。

     

     

    さて、
    2011年から2年間続けさせていただいたこのミルクブログも、今日で卒業となります。

    読んでくださった皆さん、本当に、ありがとうございました!

    初回でも書いたのですが、私は幼少時代「牛乳は牛のおしっことどうチガウのか」と思ってしまったことをきっかけに、牛乳が苦手でした。
    「おいしいじゃん!」と飲みはじめたのは、S志が生まれたのがきっかけでした。
    そして今は、「牛乳って、楽しいじゃん!」と思っています。
    楽しい度数は、大好物のジャガイモ以上です(わかりにくいたとえ)。

    4月からは、また別のかたちで、そんな楽しさをいっぱいご紹介していきます!
    WEBでは新しいレシピコーナーも始まる予定です。

    ぜひ、またお会いできますように〜。

     

     

レシピ一覧
3月 モー子の桜色ミルクカフェ
2月 ミルコリー野のチーズdeショコラ
1月 ばあちゃんのぽかぽかミルク手当て
12月 サン太のミルククリスマス
11月 イモ子とクリ男のミルクキッチン
10月 ボンジョル野のミルクイタリアン
9月 マイクさんのミルクブランチ
8月 ケンちゃんの夏やすみるくアイス
7月 マサラ田さんの夏カレーセット
6月 コバヤシさんのミルク御膳
5月 陳さんのミルク中華
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