雨が降りそうで降らない日曜日。
子どもはこういう日、なぜだかグズりがちです。
気圧の関係なのでしょうか。
わが家のミルティンくんことS志も、
昼寝から起きてからずっとぐずぐず。
フテ顔でしがみついてくる重み(米袋15キロ分)につぶされながら、ふと、キッチンのすみっこにたまった牛乳の空パックが目に入りました。
そうだ、工作をやってみよう!
牛乳パック工作といえば、子ども工作の王道。
椅子やペン立てなどいろいろあるけれど、
アレをつくってみたい。
輪ゴムをつけてパチンと跳ばすアレ。
子どものころ作って、「なんかすごく楽しい」というイメージがありまして。
正式名称が何だったか定かではないので、
とりあえず「紙パッチン」とさせていただきましょう。
工作といえば以前ペーパークラフトをつくったとき、すごく盛り上がったっけ。
なんか、いいこと思いついちゃったなあ。
ウキウキとS志を誘うと、「やるやるっ」とノってきました。
というわけで、
牛乳パックで、紙パッチン!(うろ覚え)
用意するのはこれだけです。
紙パックと、輪ゴム、セロテープ、はさみ、マジック。
このへんを切るんだったような。
切ったものを3等分します。
さらに2等分して正方形っぽく。
これをセロハンテープで両側から貼って、
両端の左右に1センチくらい切り込みを入れます。
輪ゴムを、裏面でバッテンにしながらひっかける。
できあがりました!
うろ覚えでもできるもんだなあ。
さて、つぎはS志の番。
かんたんに教えると、順調にちょきちょきし始めたのですが……
なんだこれは。
「ながぱんつとはんぱんつとあかちゃんのぱんつ」
……
切るところから始めるのはやめにして、
私が切っておいた紙パックに絵を描くのを担当してもらうことにしました!
だいぶ前ですが、こちらの「絵かきうた」でミルコップちゃん描写経験がありますからね。「ねえ、ここにミルコップちゃん描いてよ。ホラ、『パパがいて〜ママがいるから〜♪』(絵かきううた参照)」とうながすと、S志はペンを握って真剣に描き始めました。
描き始めた、のですが……
ん? なに描いてんの?
「うちゅう」
……
そして5分後
もはや牛乳パックすら関係なくなっていた。
(丸いのは「ちきゅう」と「ぎんが」だそうです)
「あわよくばブログのネタにしたい」というよこしまな下心が伝わったとでもいうのか(たぶんそう)。予想に反して、紙パッチンづくりは暗礁に乗り上げました。
いや、でも、「幼児のツボは二重錠」(幼児を振り向かせるなら、一度であきらめてはいけないの意)という言葉もありますからね。ええ。M子自作ことわざですが何か。
なぞの宇宙絵をさりげなくわきにどけて、「これ押さえてみて」と紙パッチンをグッと差し出しました。
不審がりながらもギュッ。
ぱちーん!
おおっ。私もビックリするほど跳ねました(20cmくらい)。
こうなればもう、夢中です。
狙いどおり、目を輝かせて「S志もつくる」と言い出しました。
はさみが使えるようになったら、小さな子でも一緒にできそうですね。
輪ゴムをひっかけるのは難しいので、手伝いつつ。
S志はけっきょくこのあと、ひとりで8個つくりました。その夜はずーっとパチパチさせており、ベッドの中で、
「きょうは、ごはん(ししゃもフライ)はおいしかったしい、かみぱち(紙パッチンのこと)は、はちこもつくったしい」
と一日の喜びをかみしめておりました。
翌朝も登園前に8個をひととおりパチーン。
園から帰ってからもパチパチーン。
さらに「こんどのおやすみのあさ、またつくらないといけないね」とひとりごと。
スタート時のノリの悪さからすると、まさかの大ハマリです。
実は最近のS志はウルトラマンと仮面ライダーフォーゼに夢中でして、家に帰ってくるとほとんど、変身ごっこしてるかウルトラマン図鑑を読んでるか。手を動かしたり、何かをつくったりして喜ぶ機会が減っていたんですよね。
輪ゴム1本の跳躍力で、こんなに盛り上がれるとは思いませんでした。
子どもの好奇心も、ときどき掘り返してあげたほうがいいのかな。ありがとう、かみぱち。
そうそう、こんなのもつくってみました。
こちらは牛乳パックを輪切りにするタイプの紙パッチン。
以前保育園のイベントで教わりました。大きいので絵などを付けやすいのが魅力。
ペーパークラフト用の酪農家さんとうしさんを貼ってみた。
こんなふうに本にはさんで……
さりげなく置いておきます。
開くと、びよよーんと飛び出す!
ああ、地味。だけど楽しい。
なんだか私の子ども心も、掘り返されてしまったようです。パッチン。